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新潟の町屋を生かす会
新潟町屋移築支援募金にご協力いただいた方々へ

〈ご報告4〉2004年5月25日

東厩島町の町家について(ご報告)

1 東厩島町の町屋の部材について

前回(2003年8月)のご報告から半年以上間があいてしまい,申し訳ありません。

その間,当会ではキャリアテクニカ環境情報専門学校(現・キャリアテクニカ学園 

日本自然環境専門学校)さんとの話し合いを続けるとともに,今後再建を目指してど

のように運動を進めるべきかについても相談を重ねてまいりました。


 前回ご報告したとおり,キャリアテクニカさんによる町屋再建は困難となりました。

部材は一部の建具を除いて当会に寄贈していただき,会が費用を負担して運搬することで

話し合いがまとまりました。また,部材の新たな保管場所は

(株)本間組さんが無償で屋根付きの敷地(新潟市美咲町)を貸してくださることに

なりました。

 2月16・17日に,町屋の解体を担当した杢ワークスさんにお願いして

部材を運搬しました。

再建には使用できない畳は1月17日に別途処分しました。

運搬・処分費用は別表(裏面・収支報告)のとおりです。

 当会では,今後町屋の公的利用を視野に入れた再建の可能性を

探っていきたいと考えています

(詳しくは裏面の「今後の活動について」をお読みください)。


 収支報告(2002年12月21日〜2004年5月20日)
                  (単位:円)
 収入総計     336,700
  報告書売上    74,400
  募金収入 37,700
  その他 224,600
 支出総計    690,134
  報告書制作費 60,375
  たたみ処理費用  45,000
  部材運搬費用  281,400
  郵送費その他  303,359 
 前回より繰越   463,782
 残高       110,348
.

*収入のその他には,ニュー新潟振興機構助 成金が含まれています。

*支出のその他には,会報や町屋の解体報告 書の郵送料,
コピー代,振込手数料などが 含まれています。

*残金は「新潟まち遺産の会」に引き継ぎ今後町屋の再建が
具体化した際の費用にあてていきたいと考えています。


2 募金活動の打ち切りと,今後の活動について

 当会は,キャリアテクニカさんによる移築再建を支援するための寄附を

広く市民の皆様にお願いするために始めたもので

皆様にもそのようにお願いして寄附をいただいてきました。

 その再建は実現できず,移築再建は新たな段階を迎えました。

これまでの募金活動はひとまず打ち切ることにいたします。

 再建に向けての活動は引き続き行ないます。

それだけでなく,当会は1軒の町屋の再建のために発足しましたが,活動するなかで,

新潟に残るさまざまな古い建物の保存や,さらには古い街並みの良さを

どう継承していけばいいのか,という問題にまで視野を広げてきました。

1軒の町屋を残すことの困難も実感しましたし,また,

これが単に1軒の家の問題ではなく地域の問題であることも明らかになったと思います。

 当会は今後そうした幅広い活動に積極的に携わっていく所存です。町屋の再建も,

そのような活動を行なうことで活路を見いだせるのではないかと考えています。
 
このような諸事情から,当会は組織の強化を図るべく、会員制を取り入れ、

会費による活動予算をもつ、開かれた新たな組織に生まれ変わることになりました。

同時に「新潟の町屋を生かす会」という名称を,

今後の活動にふさわしい「
新潟まち遺産の会」に改めたいと思います。

皆様のご理解といっそうのご協力をお願い申し上げます。

新たな組織の発足会を以下の日程で執り行ないます。お気軽にご参加ください。




新潟まち遺産の会
発 足 会

日時:6月26日(土)午後1時30分から 3時まで

 場所:新潟市歴史博物館(みなとぴあ)
      旧第四銀行住吉町支店 二階会議室 

 内容:これまでの活動について(報告)
新組織について    
    
講演 「新潟のまち遺産と今後の展望(仮題)」

講師・岡崎篤行(新潟大学工学部建設学科助教授)

参加の申し込み等については、別添の

「『新潟まち遺産の会』発足会のご案内」をご覧下さい。

「新潟まち遺産の会」発足会のご案内

〈発会までの経緯〉

 新潟市東厩島町に明治後期の建築と推定される町屋がありましたが,

道路拡幅のため取り壊されることになっていました。

2001年秋の新聞報道をきっかけに,新潟市の専門学校が町屋を

移築再建することになりました。その移築再建を支援するために,

新潟の古い町屋に興味をもつ人々が中心となって,

2002年4月に「新潟の町屋を生かす会」が生まれました。

 会では支援の募金をつのり,町屋の公開や数回にわたるシンポジウムなどの

活動を行ないました。

町屋は2002年8月に解体され保管されましたが,その後専門学校から再建を断念した

との連絡があり,2004年2月に部材は当会に寄贈されました。

部材は会の責任で保管し,現在に至っています。
 
当初の計画が進まないという状況のもと,専門学校からも,

また寄附をいただいた方々からも,新たな策としては町屋は公的再建・利用が

ふさわしいのではないかとの意見があり,

その段階で会の設立目的が実情にそぐわないものとなりました。

会では今後の活動をどうするのかについて再考・検討の必要に迫られました。
 
会では町屋の存在と魅力を市民の方々に伝えるための活動を続けてきました。

古い建物の保存だけでなく,昔からの街並みや人々の暮らしを

どう継承するかという課題も取り上げました。

1軒の町家を再建する運動から,洋館や近代建築の保存・活用や,"街並み" という

地域の問題を継続的に取り上げる活動へ幅を広げてきています。

そうした幅広い活動のなかで町屋の再建も可能になる、との確信も生まれました。
 
こうした事情から,「新潟の町屋を生かす会」では募金運動を一旦打ち切り,

幅広く確実な活動を今後も繰り広げていくために、発起人の集まりという

これまでの形を変えて、定款を持つ、会員制の会に移行することになりました。

そして名称も今後の活動内容にふさわしい「新潟まち遺産の会」に改め、

発足会を開くことになりました。




新潟まち遺産の会 発足会

  日時: 6月26日(土)午後1時30分から 3時まで

  場所: 新潟市歴史博物館(みなとぴあ)
       旧第四銀行住吉町支店 二階会議室
 
  内容: これまでの活動について(報告)
    
  定款について 新組織について

  講演「新潟のまち遺産と今後の展望(仮題)」 
講師・岡崎篤行(新潟大学工学部建設学科助教授)

       参加ご希望の方は、電話または、下記の申込書にてファックスで、
       6月23日までにお申し込み下さい。

        電話   025-228-2536   ファックス  025-228-2537 
*閉会後,旧第四銀行住吉町支店一階レストランにて
懇親会(会費2000円)を行なう予定です。

「新潟まち遺産の会」では下記のように会員を募集します。

入会希望の方は同封の振り込み用紙に「入会を申し込みます」と
ご記入のうえ,会費をお送り下さい。
発足会の報告と定款をお送りします。

会員(正会員・賛助会員)には今後会報や当会主催の催し物の案内が送られます。

会費(年会費)正会員  3,000円

※正会員は総会に参加でき、議決権を有する会
員です。
       個人賛助会員  1,000円
       法人賛助会員  10,000円

「新潟まち遺産の会」連絡先(事務所)

  〒 951-8066

新潟市東堀前通1番町353(伊藤純一アトリエ内)

  TEL 025-228-2536









東厩島町の町屋の解体報告
大倉 宏



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更新日 2003.06.28





新潟の町屋を生かす会

発起人

伊藤純一(建築家)                   

伊藤信行(家具作家/新潟下町の歴史的景観を愛する会)   

上田浩子(デザイナー/新潟下町の歴史的景観を愛する会)  

大熊 孝(新潟大学工学部教授)             

大倉 宏(美術評論家/新潟下町の歴史的景観を愛する会)  

岡崎篤行(新潟大学工学部助教授)            

小川弘幸(文化現場/新潟下町の歴史的景観を愛する会)   

小船井秀一(雑誌編集人/新潟下町の歴史的景観を愛する会) 

兼松紘一郎(建築家)                  

吉川真嗣(村上町屋商人会)               

黒野弘晴(新潟大学工学部助教授)            

小林洋士(新潟下町の歴史的景観を愛する会)       

小山芳寛(郷土の文化に親しむ会理事長)         

後藤哲男(長岡造形大学教授)              

澤村 明(新潟大学経済学部助教授)           

佐久間邦昭(建築家)                  

高橋照子(KMM研究所)                 

田村時蔵(新潟下町日和編集人会)            

寺尾 仁(新潟大学工学部助教授)            

土沼隆雄(造園家)                   

西村幸夫(東京大学大学院工学系研究科教授)       

野内隆裕(にいがたなじらねっと)            

樋口忠彦(新潟大学工学部教授)             

藤居由香(青陵女子短期大学専任講師)          

堀川久子(舞踏家)                   

本間龍夫(新潟あきんど塾代表理事)           

水嶋貴之(コンサルタント)               

皆川袈裟雄・皆川美智子(KMM研究所)          

宮澤智士(長岡造形大学教授)              

武藏靖之(建築家/JIA新潟クラブ代表)          

村井勇(写真家/新潟下町の歴史的景観を愛する会)     

村尾欣一(新潟職業能力開発短期大学助教授)       

村木薫(造形作家)                   

横山蒼鳳(書家)                    




事務局 大倉宏 新潟市寺尾西2−9−29(〒950−2064)

tel.fax.025-260-4342

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