新潟の町屋移築計画<その2>
通り土間、高窓、坪庭などをもつ内部は、
近世の港町新潟に広く見られた
典型的な町家の生活空間の形を伝えています。
また、表通りから一歩裏に入った細い通りに面しており、
前庭を持ち「ミセ」部分を欠く
専用住宅形式である点は、珍しい事例です。
この建物は道路拡張計画により、今年の初めに
取り壊されることになっていましたが、
キャリアテクニカ環境情報専門学校(新潟市花園)が
建物の歴史的価値を評価するとともに、
学校施設としての活用を考え、市内高志の同校所有地への
移築を検討したいと申し出られて、解体は延期されました。
しかし、解体移築には2000万円を越える経費がかかるため、
同校単独の力での移築実現は難しいとのこと。
このままでは貴重な建造物がゴミに
なってしまう可能性も再びでてきました。
次々と姿を消してしまった町屋が
また消滅してしまうのは心痛むことです。
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